恋愛結婚が圧倒的に多くなった今日でも、結婚の相手を見つける機会にめぐまれずに婚期の逸するのをおそれている男女も意外に多いのです。お勤めに出ないで家事の手伝いをしている娘さんとか、女性ばかりの職場、電話局や美容院などに勤めている女性、それと自家営業の男性とか小企業に働いている若い人たちは、なかなか適当な結婚相手が得られずに悩んでいます。それらの男女によい結婚相手を探し出してやって、交際から結婚まで面倒をみたうえ、挙式や披露宴の世話までしてあげるのか「縁結び媒酌人」です。未知の二人、あるいは一、二度しか顔を合わせたことのない二人を、適当な機会をつくって、見合いから交際に、そして婚約から挙式にまで持ち込むのは、なかなかひととおりの苦労ではありません。まず、どちらか一方を十分に理解したうえでその人にもっともふさわしい配偶者を選び出す努力からはじめねばなりません。いいかげんに自分の道楽として、やたらに男女を引き合わせ、「若い男性と女性のことだから交際さえさせれば何とかまとまってしまう」というような無責任なやり方では、たとえ結婚はさせることができても、将来、悲劇を生む原因となって、かえって不幸のタネをまくような結果ともなりかねません。縁結び仲人は、あくまでも善意のもとに出発して、結婚を望む二人のために、将来の幸福をもたらすための努力を傾けねばなりません。この種の「縁結び媒酌人」は、自発的に仲人をしようと思い立つ場合よりも、むしろ知人とか親戚の人に頼まれて、いつの間にか深入りして縁結びの役目をつとめていることのほうが多いようです。